引用元:あぁ 結婚してよかったなぁと思った瞬間7
どうにもならない事情があって、会社に辞意を伝えた日。
これから帰るって妻にメールしたら、ちょうど近くまで車できてた妻が迎えにきてくれた。妻が運転する車でしばらく走ってから「きょう会社辞めてきた。来月から無職」って伝えた。妻は「そっか」とだけ言った。恐る恐る顔色を伺うも無表情。
伝わってないのかなと思い、今度は妻の横顔に向かってはっきりと、「おれ会社辞めたよ」。妻はもう一度、全く同じ口調で「そっか」。あとは二人ともほとんど無言で、カーラジオの音だけが響いてて、おれは自分の胃がすごく冷たく感じたのを覚えてる。
家に入ると、いつものように出迎える猫。妻は、猫を抱き上げて頬ずりし、心底嬉しそうな声で、「パパ、会社辞めたってー。嬉しいねー。やっと楽しいパパに戻るよー」。
家では会社内のゴタゴタとか一切話さないようにしてた。ストレス溜まってても気づかれないように気をつけてたし、愚痴どころかため息すらつかないようにしてたから、辞めたことを伝えたら、驚くだろうし悲しむだろうし怒るだろうなと思ってた。少なくとも喜ばれるとは全く思っていなかった。
隠しても隠せるもんじゃないんだな。ちゃんとわかってたんだな。
タバコ買ってくるっつって外に出て、誰もいない駐輪場で一人で泣いた。
あのときは、こいつと結婚して本当によかったって思ったよ。
いい嫁さんだなぁ…
初めてネットでうるうるきた
来月から無職やし、ええ嫁さんの為にも
タバコは辞め~よ。