嫁が出迎えながら、「お勤めご苦労様です。でも、遅くなる時はちゃんと連絡して下さい」と言ってきた。

2013年11月1日

267: 名無しさん@お腹いっぱい。 2009/11/11 23:33:34
嫁と結婚して1年かそこらのこと。

帰りが遅くなる時は連絡してくださいと言われていたのだが、
残業のため連絡無しに深夜帰宅したことがあった。

家に帰るとまだ電気が付いており、嫁が出迎えながら、
「お勤めご苦労様です。でも、遅くなる時はちゃんと連絡して下さい」と言ってきた。
疲れて眠くて苛ついていた俺は、その一言に対して少しきつく当たってしまった。
若干口論したが、やがて嫁がしょぼくれて「お風呂沸いてますから…。先に寝ますね」と言うなり床に就いてしまった。

風呂に入っていると徐々に冷静になり、待っていてくれた嫁に悪いことをしたと思った。
明日は弁当無しかな…などと考えながら、その日は眠った。

翌日の朝、台所にはいつも通り早起きをして朝食の準備をしている嫁の姿があった。
嫁は俺に気付くと、いつもよりそっけなく「おはようございます」と言ってきた。
しかし、心なしか朝食はいつもより豪華な感じがした。

出勤の時、期待はしていなかったのに、弁当を手渡されて、やはり素っ気なく「いってらっしゃい」と言われた。
弁当は俺の好きなおかずばかり入っていた。

268: 名無しさん@お腹いっぱい。 2009/11/11 23:34:30
正直、あの態度にこの御馳走(と言っても普通のおかずだが)は少し不気味だった。
何を考えているのかはよくわからんが、帰ったら謝ろうと思った。

その日は早めに引き上げ、帰宅すると、夕食はとろとろのオムライスに、手製のソースがかかっていた。俺の好物だ。
嫁も食卓に着き、スプーンを手渡す前に、「私の料理は好きですか?」と聞いてきた。
俺は「好きだよ」と答えた。
嫁は次にこう言った。
「料理は出来立てが一番おいしいんです。先輩には一番おいしいのを食べさせてあげたいから、遅くなるときには連絡が欲しいんです」
「何かおっしゃることは?」

ああ、と思った。
「…ごめんなさい」
出来立てのオムライスは絶品だった。

結婚して5年経っても、彼女は当時と変わらず優しいし、俺も愛している。
願わくは、年老いてもこの関係が続くように。

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